1932年~2018年まで1万本以上が揃うワイン専門店。お誕生日にも生まれ年のヴィンテージワインが人気です。
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ヴィンテージワインの美味しい飲み方・愉しみ方

誕生年、結婚年、入社年などに贈るなら、単なる記念品ではなく、
状態の良いワインをお愉しみ頂きたく願っているため
ワイン会などで試飲したものを中心に掲載しております。

オールドワイン専門店の品揃えと定温管理で全国からご注文を頂いてます。
年代別に分けてみました。初めての方もお気軽にどうぞ^^

当店では、メッセージを木箱やボトルに刻印したオリジナルギフトも人気です。
手作業のため、日数に余裕を持ってご注文くださいませ
http://www.yoshidawines.com/product-list/123

ご確認をお願いしたいこと

ラベル、キャップシールの汚れ 熟成ワインに関してご了承、気を付けていただきたい事があります。長〜〜〜〜〜い説明に是非ともお付き合いください。

まず外見、古酒は経年によってラベル・キャップシールに汚れが散見されます。例外はリコルク(コルクの打ち直し)、リラベル(ラベルの貼りなおし、最近蔵出し)されたもの。

中身ですが、コルクの密度の違いによって状態に個体差があります。複数、お買い上げの方はご承知おきください。

1.休ませる

澱(おり)が出ているので飲む前に「立てて」澱を沈め休ませます。 1週間あれば理想ですが、プレゼントなどでボトルを動かした当日にいただく場合はどんなに少なくとも、1時間前に立ててください。

セラーがない場合、夏は冷蔵庫に入れ、いただく30分ほど前に取り出しましょう。 冬は冷えすぎと感じたら早めに暖かい部屋に移してください。 ボトルが暖かくても中身は冷たいもの。。

以下は適温の目安。温度が上がるにつれ複雑な香りがふわ〜〜っと。。。

赤の古酒
適温16〜20度前後
赤の甘口古酒
適温8〜15度前後
白の古酒
適温10〜20度前後
白の甘口古酒
適温5〜12度前後

2.キャップシールをはがす

キャップシールを剥がすとカビも散見されますが、拭ってください。 セラーでの高湿度の保存により発生いたします。 また長期熟成を経るとコルクは寿命を迎え、液漏れしカビは発生しますが液面がミドルショルダーより下で無い限り、中身は問題なく楽しめる事が多いです。

古酒の場合は、過剰に液漏れを恐れる必要はありません。 漏れて、液面が減ってから10年以上を経過していると思われる分厚いカビのボトルも偉大なワインは大丈夫。そうでないものはそれなりに。

3. コルクを抜く

コルクを抜きましょう。古いワインほどコルクは柔らかくボロボロになっています。 螺旋が太く長めのオープナーを事前にご用意ください(できればソムリエナイフ)。T字タイプだけは避けましょう。螺旋が細いので高確率でコルクが折れます。

スクリューは真っすぐ「上からの圧力をかけずに、ゆっくり充分」ねじ込み、コルク内外の気圧を均等にするため、一旦コルクを少しだけ貫通させます。 (貫ぬいたコルク底部の穴から空気がポコポコ入り、それが無くなって抜くと折れにくい)

細心の注意を払っても時には折れますが、心だけは折れないように。。。

コルクが瓶内に残ったら、上から圧力をかけず横からの感覚で螺旋の先端を挿しそっと回し、落とさない意識で抜いてください。 細かい破片が落ちたら長いバースプーンの出番。 (大きなコルク片はコルクキャッチャーでもない限り取れません)

4.いよいよ試飲

酸が強いと思ったらデカンタージュは避け、静かに注ぎましょう。

ワインによっては大きなグラスは酸化を早めます。試飲で酸化具合をチェック。 タンニンが豊富で偉大なワインの予感がしたら、大きなサイズを使うと良いでしょう。

開けた時は、閉じて不機嫌でも、時の経過で風味は変化します。

どの時間でベストになるか個体差もあり基準は無いのですが、開栓直後は味が薄く酸や渋みが際立つものなので、ビギナーさんは凹まないでください。

化けると古酒の醍醐味、複雑な香りの多面性と繊細な柔らかさが艶やかに出現します。 (ワインによって開くのに要する時間は異なり、上級古酒ほど空気との接触が必要)

グラスには少量を注ぎ、グルグル回さず時々ユラユラ前後させ温度を18~19度など高めにし、気長に穏やか~に待ちましょう。

長ければ2、3日かかる大物もあるので、ワイン会など短時間勝負の場合は要注意! (開かないのはワインのせいでないことも多々。。。)

5.あわせる料理

できれば料理やチーズとの相性を考慮してください。 可能ならレストランへ持ち込み、メニューをシェフやソムリエさんに相談しましょう。喜んで応対してくれるはずです。

ご家庭なら、無難なのは長い時間をかけて煮込んだ肉料理やバルサミコを使った料理、長期熟成の生ハムです。 チーズは一概には言えませんが、ワインによっては反発するものがあるので要注意!
※生ハムもチーズも室温に馴染ませてからお召し上がりください!

飲み残さないほうがベターですが、偉大なワイン、酸化に強いタイプ、甘口のワインは翌日以降も楽しめることが多いです。

デキャンタについて

開けてみるまで分かりません。。。酸味やタンニンへの許容性についても、個人差があり一概には申し上げられないですから。

例えば、5大シャトーの良年など長命なワインは3時間~1日前に抜栓、18℃でテースティングし硬いと感じたら「液面を最低でもミドルショルダーまで」減らします。 (早めに抜栓しても、空気と触れる面積を増やさないと効果が薄い)。 極力、瓶内で開くのを待ち、それでも内向的だなと感じたら出番です。

デキャンタは香りが開きやすい代わりに、急速な酸化も起こりうるので古酒でご使用になる場合はカラフェタイプのデキャンタが良いでしょう。(澱を取り除くのにも有効)

なお、事前のテースティング時に酸を強く感じたら極力動かさないでください。 (後で果実味が増し好転することもあります)

寛大な心で

最後に。。。
ワインの味を最も美味しくするのは寛大な心。
特に生まれ年のワインには慈しみの気持ちに似た愛着があります。

運悪くハズレボトルに遭遇しても嘆くことなかれ。
人生には酸っぱい出会いもあれば、甘い素敵な出会いもある!
そんな事もあるさ。。。と明日を向いてください。

また、以前に飲んだ何かと比較するなどもってのほか!
目の前のワインだけに集中し愛してください。

販売サイト、評論家、ブログなどのコメントも参考程度とし(私のブログも。。笑) 難しいことを考えず「時と大地の恵み」をお愉しみあれ。

以上、御理解のうえノンクレーム・ノンリターンにてお願いしております。

古酒はブショネさえ、クレームとして受け入れてもらえませんが、そんなリスクを補って余りある、偉大な世界に魅了されるでしょう。

余談 リコルクについて

コルクは20年以上の年数を経ると緩くなり、ワインの延命を目的に蔵元やネゴシアン(ワイン商)で打ち替えることをリコルクといいます。 (ネゴシアンは明記しますが、シャトー蔵出しの場合は明記しないこともある)

リコルクの際、目減り分を足す場合もあり、同年ワインで足すのは基本ですが、安価なワインは、若ワインを足すことがあります。(リコンディション)
もちろん、プライド・ステータスのある蔵は同年のワインしか使いません。

蔵元が味をチェックして安心な反面、例え状態が悪くても100%真実の姿を頂きたい方には汚れていて、液面が適度に減っているものが好まれます。 不作年だとリコルク品はプレゼントに安心ですが。。どちらを好むかは飲み手次第!